ステロイド治療

そもそもステロイドってどんなお薬?

ステロイドって?

一口にステロイドといってもステロイドは一般的に、
  • 1, 「炎症性疾患の治療のために用いられるステロイド」
    糖質コルチコイドおよびその改変型が用いられたステロイドホルモンを配合した薬品
    2,「筋肉増強剤につかわれるステロイド」
    アナポりックステロイドとよばれドーピング薬物として知られる。主に男性ホルモン。
    3,「生理活性物質としてのステロイド」
  • 主にステロイドホルモンといわれる。
    4,「有機化合物としてのステロイド」
  • 天然に存在する化合物。詳細はこちら(wiki)
に分類されます。その中で、アトピー性皮膚炎の治療に使われる物が、1の「炎症性疾患の治療のために用いられるステロイド」です。

 

じゃあそのアトピーに使われるステロイドってなんなんだろう?

fukujin左右の腎臓の上に「副腎(ふくじん)」という臓器があります。丁度みぞおちのちょっと下あたりですね。その副腎を覆っている皮みたいなものを副腎皮質(ふくじんひしつ)といい、人間が生きる為に必要な様々なホルモンを分泌しています。その副腎皮質で分泌されるホルモンの一つに糖質コルチコイドというのがあり、体の中で炎症の抑制、免疫の抑制に重要な役割を果たしています。

また、この糖質コルチコイドというのは「ステロイドホルモン」の一つで、糖質コルチコイド(副腎)、鉱質コルチコイド(副腎)、アンドロゲン(男性ホルモン:精巣)、エストロゲン(女性ホルモン:主に卵巣)、黄体ホルモンの5種類を総称してステロイドホルモンといいます。

アトピー治療時に「ステロイド」と呼ばれる物は、その炎症の抑制、免疫の抑制に効果のある糖質コルチコイドを合成的につくった薬剤ものをいいます。

その為ステロイドは副腎皮質ステロイドホルモン(副腎の皮質でつくられたステロイドホルモンを合成的に作った)薬といいます。

- マメシチキ -

ちなみに、副腎皮質ホルモンはストレスに対して生成されます。生成の際にビタミンC、ビタミンB群のビタミンB6とパントテン酸が大量に消費されます。ですから、これらのビタミンが不足していると、副腎皮質ホルモンを十分につくることができない為に、ストレスに負けてしまいイライラが強くなるのです。イライラしたときはビタミンCを採った方が良いと言いますよね。それはこのことからきています。

ステロイドの一般的な副作用のこと。

副腎皮質で生成される糖質コルチコイドは様々な作用があり、冒頭であげた炎症・免疫・ストレスの抑制の他に、骨へのカルシウムの沈着を押さえる働き、血糖値を上げる為に肝臓で糖の合成などの作用を行っております。

あまりにも多岐にわたる活動に関わっている為、過剰に生成、もしくは摂取されると免疫の低下(感染症)・慢性疲労・骨粗鬆症・肥満・血糖値の上昇などなど、様々な事を引き起こしてしまいます。

それでは次はアトピー薬としてのステロイドの副作用について見てみましょう。

副腎(ふくじん)

左右の腎臓の上にある数センチ(5g前後)の円盤形の臓器。多様なホルモンを分泌して正常な状態で身体を維持するために重要な働きをしている。

副腎皮質 (ふくじんひしつ)

副腎皮質とは副腎を覆う3つの層でいろいろな種類のステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)を分泌している。

副腎皮質ホルモン 

副腎皮質内で分泌されるホルモンの総称で、主には糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドに分別される。おもにコレステロールから合成され、炎症の抑制、炭水化物の代謝、免疫の抑制に重要な役割を果たしている。

ステロイドホルモン

糖質コルチコイド(副腎)、鉱質コルチコイド(副腎)、アンドロゲン(男性ホルモン:精巣)、エストロゲン(女性ホルモン:主に卵巣)、黄体ホルモンの5種類を総称してステロイドホルモンという。

 

 

ステロイドの副作用

ステロイドと上手く付き合うのではなく、付き合わない。

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アトピーは免疫の過剰反応によっておこるものなので、免疫反応を強制的に低下させると湿疹ができなくなります。そのアトピーのメカニズムからいきますと、「じゃあ免疫力をさげればアトピーはでないはず。」ということですよね。 簡単にいいますとそういう理論でステロイドやプロトピックは免疫反応を強制的に低下させアトピーを押さえ込んでいます。

私はアトピーの名医といわれる数々の病院に行きましたが、弱いステロイドから、強いステロイドまで、ステロイド以外を処方されたことはありません。確かにどんな人でもステロイドを処方すればアトピーは一時的によくなり、良い病院という印象が出てくるのだと思います。 何故、ステロイドは一時的に免疫力を弱め、アトピーを治すことが出来るのでしょうか。

ステロイドは、免疫効果(反応元)IGE抗体を激減させ、人体が有害と認識したたんぱく質にまったく
反応しなくなります。その為、アトピー性皮膚炎の症状が現われなくなります。
これは素晴らし!と思いきや地獄のような落とし穴があります。

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IGE抗体の激減で、 「有害なたんぱく質に触れたときに、皮膚が浮遊する」という正常な動きがしなくなります。(体内に進入した外敵に対して備えられなくなる。) しかし、アトピー反応元である 「増悪因子」が取り除かれていないにもかかわらず、有害物質が体にわんさか進入してきているので、体内の免疫系はIGE抗体の増援をもとめます。IGE抗体の増援がされたところで、ステロイドを止めると、一気にIGE抗体の反応が強くなり、アレルギーの反応がピークになり、患部が腫れ上がり、血液内の液体部分である血漿が染み出てきます。そこで、より強いステロイドを処方しなければならなくなり、負の連鎖が始まるのです。
これがリバウンド現象です。

さらに、患部の免疫力が低下している為、黄色ブドウ球菌や、ヘルペスウィルス、白癬菌などが繁殖し、合併症を起こしたり、風邪や、インフルエンザなど、様々な病気が連鎖的に出てきます。

数ヶ月ならまだしも数年も続けているような方なら、強い反応のリバウンドがでてしまう可能性もあるので、一気に止めるのに勇気がいるでしょう。体内の改善をしながら、徐々に弱くしたり、とにかく一日でも早い脱ステロイドをオススメします。

一度、検索サイトか何かで、ステロイドで画像検索すると怖くてステロイドの使用をしたくなくなります。

 

ステロイドの種類やレベル

ステロイドの種類やレベルを覚えて知識をあげる

ひとくちに「ステロイド外用剤」といっても、その種類はさまざまです。ステロイド外用剤の効き方にはかなり大きな個人差があるといわれていますが、薬自体もその種類の差によって、強弱がランクで分けられています。

ここでは、まず軟膏タイプのステロイドの説明をいたします。錠剤などの情報は、入り次第お伝えいたします。尚、当「アトピー完全離脱塾」では、ステロイドは基本的に推奨しておりません。ステロイドで一時的に直しても、そこで終りでは無く、次にアトピーが出ないための工夫をしなければ、また湿疹が出てくるからです。

お医者さんは、ステロイドは使用方法さえ間違えなければ大丈夫という話をしますが、それ自体が間違いです。「ステロイドの使用方法」ではなく、「今後の対応」です。今後の対策さえしっかりやっていれば初期段階のアトピーにはステロイドは有効的ではあります。

何度も言いますが、ステロイド使用してしまった場合は、必ず、必ず!!絶対!!!根本的な生活などの改善を改めてください。そうしないと、また必ず出てきます。そして今までの薬では効かなくなり、さらに強い薬を使います。そして・・・という事になります。

 

各レベルの説明

日本皮膚科学会の『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン』(2008)では、医療用ステロイド外用剤の強さを、軟膏を基準とし、ステロイド成分そのものの強弱ではなく、製品の臨床効果として、以下5段階に分けています。

なお、薬局で購入できるOTC医薬品では、3:強い(strong)、4:普通(medium)、5:弱い(weak)の3ランクがあります。OTC医薬品は、医療用と比べて濃度を下げているものもあるため、
必ずしも上記ランクと同じではありませんが、製品を選択する際の目安として使われています。

1群 (strongest)最も強い

炎症の度合いが大変ひどくて部位が狭い場合、手足の難治性湿疹など、ケースを限定して使用
ステロイド剤の中で、もっとも体に吸収されやすい成分を使用しているものです。大人でも連続使用は、1週間以内に。(医師にご相談ください) これを数ヶ月以上などの連続使用をすると本当に取り返しのつかない事になります。

2群 (very strong)非常に強い

大人なら体幹部、子供なら腕や足など四肢に処方されることが多い。
慢性的な炎症が治らない場合、急性の炎症を迅速に阻止する場合に使用病院では使用頻度が高い1群と同じく、連続使用をすると大変な事になります。

3群 (strong)強い

主に皮膚が赤く炎症を起こしてかゆみが強い、皮膚組織が壊れている場合などに使用されます。
病院からも、結構処方される事が多いです。大人へは、全身~体幹部で連続の使用は1~2週間以内にし、治ったり、少し収まったら、すぐ使用を止めたほうがいいです。

4群 (mild)普通

効き目が不十分なステロイドで、炎症がひどいところを長い間塗り続けると、レベルの高いものを一時的に塗るよりも場合によってはひどくなります。十分な効果を期待できる強さの薬から使うようにしてください。4群・5群は弱いからといって安心は出来ません。

5群 (weak)弱い

大人、子供ともに、顔を含めた全身に処方される。
連続使用は、大人なら2週間以内、症状が軽い場合やデリケートな皮膚、乳幼児などに使用。弱いステロイドだからと、連続使用は厳禁です!

 

プロトピック軟膏

ステロイドに変わる新薬

プロトピックとは、1993年から治験として使われ始め1999年6月に認可された、 タクロリムスという免疫抑制剤を外用剤として製剤したものです。 ステロイド外用剤が幅広い抗炎症作用であったのに対し、 プロトピック軟膏は白血球の一部であるTリンパ球の機能を抑制することで アレルギーの炎症を押さえ込みます。

ちまたでは、ステロイドの様に リバウンドが無く、尚且つステロイドの「medium」の強さではないかと言われています。皮膚の中に浸透しないので、顔面や頸部にも使用できるという 便利な塗り薬です。 私も、初めて処方されたとき、お医者様から 「ステロイドに変わるすごい薬が出たんだよ」 「これでリバウンドで苦しむこともないね」と紹介されました。

ネットで探してもあまり、リバウンドに関する情報よりも、 プロトピックを肯定しいるものばかりです。

 

やはりあった副作用

そんなに便利で、ステロイドと同じ強さの塗り薬なら何も問題ないじゃん! と思われがちななプロトピックですが、実はプロトピックの使用を止めると、ステロイドを止めたときと同じくらいのリバウンドがあります。

私もそれを経験しました。実際ステロイドよりもリバウンドの広がりはひどかったように思えます。私の場合は、プロトピックはとにかくかゆくなるので 治る⇒掻く⇒治る⇒掻く⇒効かなくなる⇒塗る⇒効かない⇒強いステロイド のような負の連鎖があったからかもしれません。

しかし、色々調べてみると、プロトピックによる副作用は、 かゆみ・顔のほてり・頭痛・中枢神経障害・血液障害・リンパ節腫大・腎臓や膵臓を傷害、ニキビの増悪もあり、カポジ水痘様発疹症の発生率が高くなるとの事です。

更に、驚くことに発癌の可能性が大きくなるということで、 使用を控える患者が増えています。

以下お医者様が書かれた 「ロトピック軟膏使用中に発見された16歳悪性リンパ腫例」です。

発見時年齢16歳の女性。9歳頃よりアトピー性皮膚炎を発症し、 スロイド剤の外用および内服をしていたが一進一退を繰り返し全身に広がり、3年あまり前から首から下にはステロイド軟膏、 顔面を中心に、0.1%プロトピック軟膏にワセリン加えて0.075% (最近1年間は0.025%)に希釈したものを使用していた。しかし、コントロール不良のため、紹介され、島津医院に来院した。
来院時には、全身の紅皮症と、頭髪の脱毛とともに、 全身リンパ節の著しい腫脹があり、末梢血に脳回転状の核のある 異常リンパ球の著しい増加(69%)を認め、悪性リンパ腫が疑われたため、現在、専門病院に入院しプロトピック軟膏を中止し精査中である。 CD4陽性T細胞性悪性リンパ腫であることが判明している。 なお、1999年末に、A院皮膚科においてMF(mycosis fungoides)や Sezary症候群など悪性疾患をも疑われ、生検を受けているが否定的であった。

ようはプロトピックを塗って紫外線を浴びると癌になるようです。

そもそも、副作用という話よりも 私の今までの話で分かるとおり、 たとえ治しても、元を断たなければまた必ずアトピーが出てきます。

とにかく、こういうステロイド、プロトピック系の 薬に頼って治るという事は、治っていないのと同じことと思ってください。


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